カオちゃんがボクの母親になってくれて もうすぐ5年になる

 でも 最初の1年と半年くらい

  ちょっと微妙な関係だった

それは たぶん お互い遠慮してたから。

 遠慮は時に 歩み寄るココロを遮断する

  遠慮というガードで 入れなくする

ボクらは 探り合ってたと思う

 接し方がわからず 気まずかった なんともへんな空気だった

ボクはそんなの望んでいなかった

 きっとカオちゃんも。

  ボクらはお互い 別々に悩んでいた

ボクは5歳の時 ママと別れた

 記憶にママのぬくもりは残っていない

  「ママなんかいらない」っていうてても

    ホントはとっても寂しかった

     だから カオちゃんが母親になってくれる と わかったとき

      ちょっとフクザツな気持ちになったけれど

       すぐに喜びに変わった

でも そんなことも言えずに 表せずに

 もんもんと1年と半年ほど過ぎた

  そんなとき お父さんの提案で みんなで旅行にいった

   酔いつぶれ イビキがうっさい お父さんをアッチの部屋に隔離して

    ふたつ並べたおふとんで 初めてふたり ホンネで語った

あの時 カオちゃんのあったかい胸の中でねむった想い出は

 いまだに ボクのココロに夢のようにただよっている。

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